ふりかえりMorocco日記 xii

朝はゆっくり寝ようと思っていたが...。

9時頃にドアを叩く音が。
また、宿の亭主が何かを言ってきているのだろうと。
あきらめてくれないかなぁと、ベッドでぐずっていたのだが、
どうやらあきらめてくれなさそうなので、出て行くことに。

すると、宿の亭主ではなく、neil & marikoさんが。
聞けば、我々がちゃんと泊まれているかを見に来てくれたらしい。
寒いけど無事に寝られたよなどと話して、今日の晩ご飯の約束をした。
とりあえず、夜に2人のホテルで待ち合わせということになる。

ってなわけで、当初の目論見より早く目が覚めてしまったので、起きて活動することに。
何をしているタイミングで起きたかは定かではないのだが、部屋にいるとき区画一体が街中停電したりする。
Fèsはなかなかの波乱でスタートである。

ホテルの昼番は英語を分かるホテルの黒人女性だった。
勝手に昨日のアラブ人(?)のアラビア語とフランス語しか話さない愛想のいい男性が一人で経営している
零細ホテルなのかと思いこんでいたので別に人が居ることに少しびっくりしてしまった。
まぁ、一人のはずはないか。バカでした。

で、ホテルの人曰く、朝ご飯は部屋かテラスで食べられるとのことだったのでテラスでいただくことに。
たしか、オレンジジュースとミントティーとアラビアパンあたりが出てきたと思う。
「不可」ではない程度のレベルだったかな。

テラスと街を見るには、昨晩から今朝方まで雨が降っていたらしい。
1000年以上も街並みが変わっていないというMoroccoで最古の都市Fèsの街が望める。
朝食を食べ、だらだらと身支度をしていよいよ街へと繰り出す。

昨日行った雑貨屋があったあたりを経て、Fèsのメディナの入り口へ向かう。
迷宮と名高いFèsのメディナであるが、正直なところ
夜に訳も分からず入って見事に迷ったMarrakechの印象が強すぎるのか然程ぐっとこない。

ガイドブックもMoroccainもみなFèsをお勧めしてくるが、
Fèsの良さが分かるのはもう少し経験値が上がってからなのかもしれない。
丁度、京都の良さが修学旅行生には分からないのと同じ感じかなと思う。

とはいいつつも、Fèsのメディナもなかなかすごい。
何がすごいかというと、その規模とごちゃごちゃ度。
何も頼りにするものが無く迷ってしまったら自力脱出には相当な時間がかかりそうだ。

が、そこは観光地。素人向け、見所コースが設けてあった。
数種類の色の看板がどっち向きに進めばいいかを教えてくれる看板が道のあちこちに着いている。
願わくば、この矢印の道を通るとどういうコースになるのかという、
地図が手元にも欲しいがそれを配っているところは見あたらず。
時折、掲示板のように地図が張り出してあるところでコースの全貌を確認することになる。

初めは、Lonely Planetの「お散歩コース」を使って街を眺めたが、
一通り終わった後は、適当に看板を見て歩いた。
たまには迷ったりするが、絶望的にlostしてしまうことは無かった。

そうそう、この街、坂が多いです。歩きやすい靴と、元気と、そして少ない荷物と共に歩くことをお勧めします。
そして、我々が訪れたときは雨が降った後ということもあり、泥やらロバの糞やらで下はまんべんなく汚かった。
旅の間、そのような何かの落とし物などは「不浄なもの」と呼んでいた。
そこまで足下は汚れずにすんだ俺とTとは、対照的にYはそーとー不浄。
裾がそこまで長いわけでもないのになぜだと、密かに話題になる。歩き方の問題なのだろうか(?)

あちこちに不浄なものがあるし、目の前を歩いているロバが突然「不浄なもの」を出すことも。
狭い道では避けようもないことも少なくないので、これは恐怖。

Moroccoで土産物を買いたい人、それが化石だったりしないひとは、
Marrakechで購入することを強くお勧めします。(strongly recommended!)
FèsはMarrakechに比べると生活感のあるsoukで、
土産物になるような華やかなものがたくさんあるわけではないというのがその理由。
ちなみに、化石が欲しい人は山間部か、やはりMarrakechか、アトラスの内陸側がよさそう。

Marrakechでたくさん見かけた真鍮細工や革、布、その他の手工芸品は、
少なくともちょろっと歩いている我々にはそこまで発見できませんでした。

旅も中盤に差し掛かると、みんなへたれてくるものです。気だるくぶらぶら。