昨日、寝る前か朝起きてかTが「キャップ」がないという。
昨日のイタリアンレストランに置き忘れたらしい。街を離れる前に取りに行こうということになる。
(朝食は値段に含まれていたような気がするが)メディナのスーク入り口あたりで食べようかということに。
荷物をまとめて、フロントに預かってくれない? と聞くと、「ごめん、できない」と言われる。
しょうがないので担いでいくことに。
顔ももちろん、荷物も含めて、トータルでTraveler’s Styleだったので、
あちこちから朝飯どう? と声を掛けられる。
朝飯の勧誘に混じって、やたらに親しげに話しかけてくる人が。
なんだ、なんだ、うさんくさいやつだなぁと思っていると、「はまむ」と聞こえる。
ん? どうやら、昨日、Hammamであったよなと言っているらしい。
別に親しく話したり印象に残った人は居なかったが...と戸惑っていると、
他にも何人かが« Hammam »と声を掛けてくる。
何を売ってくるわけでもなく、“friend!”とか「ナカタ」とかではなく話しかけられるのは珍しい。
« Hammam »に入ったことで、地元の人に少し受け入れられた気がしてうれしかった。
旅行のときには、その土地の人の生活をみたいと思う反面、
その土地のひとにうっとおしがられないようにしたいとも思う。
概して観光客というのは土地の人に疎ましがられやすいものだと思うが、
あのHammamに関して言えば、foreigner, stranger friendlyなところだったようだ。
先送りにしていた土産物を買うために昨日も分け入ったスークに入るが、Marrakechと比べると、
格段に土産物屋が少ない。少ないというか、こぢんまりとしているのだ。
生活感漂うものは多くあるが、土産物になりそうな、布だとか真鍮細工なんかはあまり見あたらない。
とりあえずスパイスを買う。ここでも少し語りぐさなことがあるのだが、面倒くさいので省略。
Moroccoではスパイスが猛烈に安いということ(さすがアラブ商人、スパイスを牛耳っている(?))と、
Moroccianは商売の相手には親切(それは商売のためかもしれないけれど)だということが分かる。
街を徘徊し、スパイスを買い、そして駅へ。
そう、今日、我々(俺とT)は古都Meknesへ、(性格の悪い俺らに嫌気が差した)YはCasablancaへ移動なのだ。
もっともYは欲を出して、帰りにLondonでストップオーバーしたいということになっているが...。
昨日も来た街外れ、というかメディナ外れからTAXIで、
Tのキャップを取りに昨日のイタリアンレストランに行き、駅に向かおうということになる。
すり鉢状になっているFèsの街の丘を登りモスクに差し掛かると何やら人だかり。
どうやら、葬式のようだ。棺を担ぐ男たちと、その取り巻き(50人くらい)はみんなで何かの歌を歌っている。
葬式のようなprivateで宗教的な行事に観光客がapproachするのは申し訳ない気もするが、
その向側に行きたいのだからしょうがないということで、やや葬列に着いていく形で移動する。
日本のしめやかな葬式も悪くはないのだが、朗々と歌を歌いながら故人を送る式というのも何とも素敵だ。
少し得した気分にもなる。歌の内容を理解できたり、一緒に歌ったりできればよかったのに。
イスラムの世界というのは、「未知」ということもあるけれど、奥が深くて魅力的だ。
まぁ、そんなこんなで、TAXIに乗り、レストランによって駅へ。
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