さて、この発言を受けて、俺もSONYについて思うところを少し。
「確かにSony商品は壊れることが多い」
所有している/いたSony商品を挙げてみる。
Walkman (AM/FMチューナー付き) 、MD Walkman ×2、
Netwark Walkman NW-E7、NW-MS90D、
FM文字多重放送ラジオ、ヘッドフォン、目覚まし時計、
アンプ、CDデッキ、MDデッキ、チューナー、スピーカー
ビデオ、DVDデッキ、スカパーチューナー、TV、
ドルビーサラウンドヘッドフォン、レコードプレーヤー、
PlayStation、PS2、デジタルカメラ、Clie、
VAIO Z505VR/K、AIBO ERS-7
さて、この中で程度の差は別として壊れたものを上げてみる。
Walkman(分解して中の配線を切断)
MD Walkman(ピックアップの故障)
CDデッキ(コントロール用のパネルのスイッチが壊れる)
VAIO (1度目: マザーボードの故障、2度目: iLinkコネクタの物理破損)
AIBO ERS-7 (壊れてはいないが、初期不良の可能性があるとのことで点検)
多い。まぁ、Walkmanの故障は明らかに自分のせい。
さて、SONYはこういうものなのです。
SONYの商品を買う人すべてがこれを分かっていることは無いけれど、
俺はある程度分かって買っているつもり。
「SONYの商品は壊れるかもしれないけどその確率に比べたら、所有したい」
という感じ。
それに、他の会社の商品に同等の魅力を感じないのもある。
ちゃっちかったり、ださかったり、使い勝手が悪そうだったり。
勿論、修理にお金がかかれば頭にくるし、サポートももう少し改善してもいいと思う。
冒頭にも書いたWeblogにある
> それも、悪いことにSONYは技術があるせいで、
> 他社よりも粗悪な部品で同等な製品を作り上げる。
> その分のお金をデザインに費やし、客の心をつかむ。
が本当であるかは知らないけれども、そういうことが無いかと言われたらあるかもしれないと思う。
今のSONYなら。
ただし、俺が思うには
SONYには本当に新しいものを作る力、技術力、先見の明、センスがある。
(「センス」はデザインがどうのという意味ではなく、
何が求められているかを感じるこころ)
民政向けに最初にビデオ(Beta VTR)を作ったのも、
世界初のポケットに入るトランジスタラジオを作ったのも、
誰も成功しないと思っていた画期的な技術で明るいブラウン管(Trinitron)を作ったのも、
そとで音楽を聴くというスタイルを作り出したWalkmanを作ったのも、
今だに一番の音楽媒体であるCDを作ったのも、
Hi-8規格と家庭用ビデオカメラを出したのもSONYだ。
他の会社には、SONYより壊れないもの、売れるものを作ることはできても、
SONYより新しいものを作れる日本の会社はほとんどない時代があった。
そこにSONYの存在価値はある。
残念ながらそこまでの勢いは今のSONYにはない。
貯金をして買う楽しみを味わうような商品を作る時代ではなくなってしまった。
大量生産、大量消費、デフレの現在、SONYは迷っている。
(初の文系社長出井あたりが道を踏み外したのではないかという気もするが、
出井社長以降はあまり世の企業事情に詳しくなくなってしまったので分からない。)
dog yearの時代はとうに過ぎ、今やrat yearとも言える時代。
大きくなったSONY、過去に栄光のあるSONYはなかなか舵をきれない。
昔のような、センスのある、遊び心のある経営者が求められている気もする。
そういった意味でも、創業者の出井/盛田の両氏は偉大な人物だった。
今でも、デザインと新しいスタイルに攻め込む姿勢はなかなかだが、
ここ10年はSONYにとっても失われた10年であると思う。
いちSONYファンとしては、是非とも再びSONYが勢いを取り戻して、
新しいスタイルと、かっこいい商品で驚かせて欲しいと思う。
"Back To The Basic", Sony needs.
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