と、いうほど見たわけではないけれど...。
先週は“Good Night, And Good Luck”、今週は“RENT”を見た、映画館で。
“Good Night, And Good Luck”は、赤狩りのころのアメリカの話。全編白黒。
実は、白黒の映画を映画館で見ることってあまりないから、逆に新鮮。
新作の映画には思えないというか、変な錯覚に囚われる。
この辺は、Glenn Gouldのドキュメンタリー(?)フィルム、“On the Record / Off the Record”と同じ。
尤も、あっちは本当にその時代に撮られたフィルムだけれども。
内容に関しては、もっとうまくまとめられる人が世の中にはたくさん居るだろうから書かないとして、
NHKのドキュメンタリーのように重く、しっかりとした感じの映画でした。
エンターテインメントという観点から考えると、もう少しあとの時間まで描いて欲しいなと思ったけれど、
ドキュメンタリーとして解釈するならあれで十分かな。
アメリカの良識を感じました。時代は1960年より少し前。
“RENT”は、20年くらい前のNew Yorkが舞台。
うちの親のNew Yorkのイメージがやたら「危ない」という理由が少し理解できた。
自分で行ったときは、Tokyoまでではないにしても、
まぁ、気をつけていれば危ないことは無いだろうと思える程度の印象だったけれど、
映画がある程度真実なら危ない感じ。
135分と久々のかなり長編映画だったけれど、ミュージカル映画のせいか
レイトショーにも関わらず、眠くもならず、しっかり見られました。
好きな映画の上位になりそうです。
となると、New Yorkでミュージカルの方を見てみたい気持ちも出てくる。
字幕付きで映画を見たお陰で大まかな筋は分かる。
歌の歌詞もなかなか皮肉が効いていたので、それを解せないのは難点だが、ミュージカルは見てみたい。
いつか、また、New Yorkにいったら必ず見よう。今のところはEuropeに目が向いているけれど。
今まで行ったところで、なんとなくParisとNew Yorkは対になっている気がする。
Parisは、芸術と文化の街。少し、おとぎ話、昔話、物語の中の街のよう。
夢のようにすばらしい街という意味ではなくて、どこか少し「理想的」って意味。
この「理想的」ってのは、物理とかの世界の「理想的」ね。
芸術と文化の街であるなら、こうあるべきだという感じ。
もちろん俺の思いこみのところは大きいけど、そう感じる。
New Yorkは同じくらい、芸術や文化が集まる街だし、
複雑さやごちゃごちゃといろんなものが集まっているところだと思う。
けれど、少し、現実的というか、シビアな感じ。
街並みも対照的。円と三角に通りが走るParisと、碁盤の目のようなNew York。
建物も、ゴシックやらアールデコやら何やらが並ぶところと、まっすぐな近代建築が並ぶところ。
何か対照的な街に思える。どちらも好きです。
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